ERPC、Solana Geyser gRPC共有エンドポイントでフィルター制限を完全撤廃
ERPC、Solana Geyser gRPC共有エンドポイントでフィルター制限を完全撤廃

ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)と Validators DAO が運営する ERPC は、Geyser gRPC 共有エンドポイントにおけるフィルター制限を完全に撤廃しました。今回の対応はすでに全リージョンに適用済みであり、監視体制を強化した上で継続的に安定した環境を提供してまいります。
背景と狙い
これまで設けていたフィルター制限は主に負荷対策として運用していました。監視体制の強化とデータ蓄積の結果、不正利用につながるアクセスをより的確に判別できるようになり、より厳格で高性能なnftable自動変更ロジックの導入により攻撃による負荷を極限まで抑えるアップデートを行いました。攻撃リスク及び不正利用を減らすことで全体負荷を大きく軽減できることが分かりました。
あわせてフリートライアルを1日間に最適化する運用に変更し、不正利用の誘発を抑えつつ正規ユーザーが比較検証するのに十分な期間を確保しています。これらの改善により、実務に即した安定的なリソース配分が実現しています。
その結果、ERPC をお選びいただいたお客様に対する有効なリソースを安定的に確保できる見通しが立ち、フィルター制限を完全に撤廃する判断に至りました。
今回の改善と効果
フィルター制限の完全撤廃により、開発者や運用担当者は数量制約を気にせず gRPC のストリームを利用できるようになりました。従来は制限に合わせた追加実装や運用上の工夫が必要で、開発や検証のフローに負担がかかっていましたが、今回の撤廃でそうした非効率を解消します。結果として、開発スピードの向上、検証効率の改善、運用コストの低減が期待できます。
同時に監視と分析基盤は強化済みで、異常アクセスや不正利用を速やかに検知して対処する体制を維持します。ERPC はユーザー体験を最優先に、サービスの安定性とセキュリティの両立を継続的に図ってまいります。
ご利用料金と Bundle プラン(なぜ Bundle が有効か)

今回の変更に伴う料金、仕様、認証方式、コネクション制限の改定はありません。既存の接続設定のまま改善後の gRPC をそのままご利用いただけます。
すでにフリートライアルをお試しいただいた方でも、以前はフィルター制限のために要件を満たせなかったお客様につきまして、改めて1日間のフリートライアルを順次提供いたします。ご希望の方はサポートチケットを作成してください。ご利用やご相談は Validators DAO 公式 Discord よりチケットを作成ください。
Validators DAO 公式 Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR

Bundle プランは RPC、gRPC、Shreds を一括で利用できるパッケージです。Shreds はGeyser gRPC で配信される一段階前のデータを受信できるため「可能性の最速検知」に向いており、Geyser gRPC は補正後のより正確な情報に基づく「確定判断」に適しています。
Bundle を利用すれば、Shreds で素早く「可能性」を検知し、gRPC でそれを「確定」させるというワークフローを同一アカウント、同一運用で実現できます。これにより検知から確認までの時間を短縮し、誤検知や取りこぼしを減らしつつ、運用コストの最適化が可能になります。
実際に多くの開発者が Shreds と gRPC を組み合わせた運用を採用しており、検証と本番運用の両立を実現する現実的な選択肢として評価されています。Bundle は、速度と信頼性を両立したいプロジェクトにとって費用対効果が高い選択です。
グローバル品質にこだわる理由
ブロックチェーンアプリはプロダクション環境だけでなく、開発段階からの反復速度が成果を左右します。たとえ本番環境を欧州に置いたとしても、開発で遠距離のサーバーを使うとビルドやデバッグ、リロード、エディタ操作の往復が増え、集中が削がれるだけでなくストレスも蓄積します。さらにネットワーク切断が多発すると作業全体が遅延し、開発アジリティを維持することが難しくなります。
私達はこの課題を解決するため、各大陸にゼロ距離のエッジ拠点を配置し続けています。拠点が増えるほどプライベートネットワークは拡充され、拠点間を最短距離で結ぶことで全体としてのレイテンシを下げることができます。地域ごとの最適化とネットワーク全体の最適化を同時に進め、世界中の開発から本番までを一貫して支える基盤を提供します。
ERPCが解決する課題
- 一般的な RPC 環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動
- 多くのインフラプロバイダーによる性能制限
- ネットワーク距離が通信品質に与える影響の大きさ
- 小規模プロジェクトほど高品質インフラへアクセスしづらい状況
私達は、オープンソース開発を支援する Solana NFT カードゲームプロジェクト Epics DAO の開発過程で、高品質かつ高速な Solana 開発環境が容易に手に入らないという課題に直面しました。そこで独自のプラットフォームを構築し、その知見を基盤として ERPC や SLV を提供しています。
金融分野のアプリケーションは特にミッションクリティカルであり、遅延やエラーは直接ユーザー体験に響きます。分散したバリデータや Web3 特有の仕組みが重なり合う Solana 開発では全体像の把握が難しく、多くのプロジェクトが遅延や不安定さに悩まされてきました。
私達は必要とされる高性能な開発基盤を提供し、Solana エコシステム全体の開発体験向上とユーザー体験向上に貢献していきます。ERPC も SLV も、その一環として位置付けています。
- ERPC公式サイト: https://erpc.global/ja
- SLV公式サイト: https://slv.dev/ja
- Epics DAO公式サイト: https://epics.dev/ja
- Validators DAO公式Discord: https://discord.gg/C7ZQSrCkYR