ERPC、Solana Devnet 及び Testnet に対応。開発から本番まで同じ環境で一貫した検証が可能に

ERPC、Solana Devnet 及び Testnet に対応。開発から本番まで同じ環境で一貫した検証が可能に

2025.10.05
ELSOUL LABO B.V.(本社:オランダ・アムステルダム、代表取締役CEO:川崎文武)と Validators DAO が運営する ERPC は、Solana の Devnet および Testnet への対応を正式に完了しました。これにより、既存の API キーをそのまま使って、開発環境や検証環境でも ERPC の高速インフラをご利用いただけます。
Devnet や Testnet では、Mainnet と同じ仕組みを使いながら、実際の SOL トークン を使わずに安全に動作確認を行うことができます。これまで本番でしか試せなかった検証やテストを、同一の接続方式でスムーズに行えるようになりました。

対応の背景

Devnet は、実際の SOL を使わずにアプリケーションやプログラムの動作を検証できる公開クラスターです。新しい実装だけでなく、機能アップデート時の挙動確認にも利用でき、テストトークンを使って安全に反復検証を行えます。
Testnet は、次期リリースや新機能の動作を確認するために運用されるクラスターです。開発者は、今後のバージョンやネットワーク仕様の変化を事前に把握し、本番リリースに備えることができます。
ERPC はこれらの環境に正式対応し、Mainnet Beta・Devnet・Testnet のすべてを単一の API キーで統合しました。既存の設定を切り替えるだけで、開発・検証・運用を同一環境で扱うことができ、常に最新のリリースサイクルに沿った開発を進められます。

ご利用方法

すでに ERPC をご利用中のお客様は、ダッシュボード上の API キーをそのまま使用し、接続先クラスターを Devnet または Testnet に変更するだけで利用可能です。Mainnet との切り替えもURLとオプション変更で行えるため、検証から本番まで同じコード、環境構成で動作を確認できます。
Testnet を利用することで、バリデータ運用の監視設定や通知システムのテストも行えます。本番に移行する前に、監視やアラートの仕組みが正しく動作するかを確認するのに最適です。
今後 SLV はこの ERPC Testnet 基盤を活用して、簡単に Testnet バリデータの監視アラートを可能にします。

料金と Bundle プラン

Bundle Plan
今回の対応によって、Devnet / Testnet での利用も追加費用なくご利用いただけます。共有エンドポイントの価格体系はこれまでと同じです。
コストパフォーマンスに優れ、多くのユーザーに支持されている Bundle プラン では、Solana RPC・Geyser gRPC・Shredstream を一括で利用できます。
Shredstream はネットワーク上で発生した直後の生データを素早く取得でき、Geyser gRPC は整ったブロックデータを正確に確認するのに適しています。両方を組み合わせることで、最速の検知と正確な確認をバランスよく行うことができます。

グローバル品質へのこだわり

ERPC は世界各地の主要データセンターにSolanaネットワークを構築し、お客様のベアメタルサーバーやVPSゼロ距離で接続する構成を採用し、常に安定した通信品質を追求しています。
外部インターネットを経由せず、主要バリデータや Jito Block Engine と同一ネットワーク上で接続できるため、開発環境でも本番と同等のレスポンスを体験できます。
この考え方は Devnet や Testnet でも同様で、開発段階から安定した通信を維持することによって、ビルドやデバッグ、テストを快適に行うことができます。反復速度が速まることで、開発者だけでなくチーム全体の生産性が向上します。

Premium Ryzen VPS のご案内

Premium Ryzen VPS
ERPC と同じネットワーク内で動作する Premium Ryzen VPS も、開発や検証環境としてもおすすめです。そのまま本番登用も可能なプレミアムスペックを備えています。
世界最速の 5.7GHz 高クロック CPU、ECC DDR5 メモリ、NVMe4 ストレージを搭載し、オーバーコミットを一切行わない設計で、仮想環境でありながらベアメタルに近い安定性能を発揮します。
検証環境では数ミリ秒の誤差を許容しつつも、処理速度を極端に落とさないことが重要です。Premium VPS はそのバランスを最適化し、コストを抑えながらも高速な開発体験を維持できる構成です。

今後の展開

今回の Devnet / Testnet 対応によって、ERPC は開発から本番運用までを完全に一貫したプラットフォームとしてご利用いただけるようになりました。
今後もお客様からのフィードバックをもとに、より便利で信頼性の高い Solana 開発環境を整備していきます。
研究開発を続け、世界中の開発チームが理想的なレスポンスと安定性の中で Solana アプリケーションを構築できる環境を目指します。

ERPC、Validators DAO が解決する課題

  • 一般的なRPC環境で発生しがちなトランザクション失敗やレイテンシ変動
  • 多くのインフラプロバイダーによる性能制限
  • ネットワーク距離が通信品質に与える影響の大きさ
  • 小規模プロジェクトほど高品質インフラへアクセスしづらい状況
私達は、オープンソース開発を支援する Solana NFT カードゲームプロジェクト Epics DAO の開発過程で、高品質かつ高速な Solana 開発環境が容易に手に入らないという課題に直面しました。そこで独自のプラットフォームを構築し、その知見を基盤として ERPC や SLV を提供しています。
金融分野のアプリケーションは特にミッションクリティカルであり、遅延やエラーは直接ユーザー体験に響きます。分散したバリデータや Web3 特有の仕組みが重なり合う Solana 開発では全体像の把握が難しく、多くのプロジェクトが遅延や不安定さに悩まされてきました。
私達は必要とされる高性能な開発基盤を提供し、Solana エコシステム全体の開発体験向上とユーザー体験向上に貢献していきます。ERPC も SLV も、その一環として位置付けています。